出遅れながらも怪談(実話)
夏なので。何年か前の体験談などを。。。
元々僕は気配に敏感な方で、寝ていても誰かが僕の家にやってきたらチャイム
を押す前に気づいたり、部屋に誰かが忍び込もうとしても気がついたり、寝顔
の写真を撮ろうとしてカメラを向けたとたんに目が覚めたりとまるで武士の様
に敏感な僕。
そんな訳で、一人暮らしを始めても普段家にいるときは就寝するときも鍵をか
けずに寝ていました。
なんとなく寝苦しい日が続いたある日、部屋で寝ていると急に、まさに総毛立
つような感覚が全身を襲ってきました。
その瞬間、僕の直感が「部屋に居てはいけない者がが居る!!」と全開で警報
を鳴らしまくります。
即座に目を覚ました僕の目に飛び込んできたのは―――――――
僕の枕元で包丁を振りかぶり、正に今、僕の頭に包丁を突き立てようとしてい
る痩せこけたおっさんでした。
既に脳が臨戦態勢に入っていたとはいえ、これにはさすがにびっくりした僕は
とりあえず掛けていた毛布をそのおっさんに投げつけて目隠しをし、次に顔が
見えた瞬間に蹴りを入れてやろうと体制を入れ替え身構える。
と、毛布が落ちたそこには既に誰も居ませんでした。
明らかに人が出て行ける速さでは無いし、でも、今でもおっさんの顔、月明か
りに光る包丁ははっきり覚えていたりします。
その後、寝付ける訳も無い僕はGT3をやって朝まで気を紛らわしておりました。
ちなみに、その後そのおっさんは出てきていません。一体、何者だったのやら。。。
書いてみると鼻くそ程も怖くないけど、実際に体験すると泣くほど怖いっす。